2017年02月18日 | ブログ
大空間木造(ATA ハイブリット構法)
一昨日取引先のプレカット工場の落成式に出席して参りました。
50m×20m(約1000㎡)最高高さ9.45mの工場ですがATAハイブリットトラスで施工した
木造平屋です。(積雪30cmを想定した構造)
ハイブリット構法とは 鉄骨から木造へ
構造概要
自然素材である木の長所を生かし、中大規模木造建築物が可能なハイブリット構法では、
一般流通木材のみを活用し11mから33mまでのスパンを飛ばすことが出来ます。
圧縮に優れる木材に圧縮荷重を負担させ、引っ張りに優れる鉄に引き抜き荷重を負担
させる構法です。
主な用途として倉庫・工場以外にも店舗・保育所など広い空間が必要な各種施設
に適応し、円形ドームなども施工可能です。
メリット
従来の大断面集成材は部材が高く、一般流通材を用いることでコスパが良くなり、
補助金に頼らない中大規模木造建築が可能です。
接合部分には専用金物でしっかりした強度を確保出来ます。
鉄骨造と比較して躯体の重量が軽く基礎や杭工事にかかる費用を下げることが出来ます。
又、税制上の減価償却期間が短い不動産の場合、建物の構造によって大きく以下
のように法定対応年数が決められています。
鉄筋コンクリート造 (RC)・・・47年
重量鉄骨造・・・・・・・・・・・・・34年
木造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22年
建設費が同じであれば木造の方が原価償却期間が短い分毎年大きな金額を経費計上
出来ます。
鉄筋コンクリート造や鉄骨造では確認申請時に構造計算適合判定が必要になることが
ありますが、木造は一定の高さ以内に収め仕様基準を満たしていれば、床面積が
広くても構造計算適合判定にかからないこと多く、設計や審査に係る費用と期間が
節約され、木のぬくもりやリラックス効果及び省エネ効果が期待できます。